SDGsスイーツ開発
過去記事規格外ミカン鮎菓子/フェアトレードコーヒーあん 市岐阜商高生が販売
【2021年12月08日(水) 岐阜新聞 朝刊】
岐阜市立岐阜商業高校(同市鏡島南)の3年生が、県の特産品や廃棄食材を使ったスイーツを開発した。7日は市役所で販売会を行い、県産イチゴ「濃姫」の大福や、規格外のミカンで作った鮎菓子などを並べ、買い求める来庁者に学びの成果を披露した。
開発したスイーツを販売する生徒=岐阜市役所
経営管理科会計コースの41人が持続可能な開発目標(SDGs)を授業で学ぶ中、岐阜の土産物をテーマにSDGsの考え方につながる商品を考えた。キャラクター・フード協会(愛知県一宮市)の大島愛子代表理事の指導を受け、市内の和菓子屋「末廣屋」「新月軒」と協力して開発を進めた。
県産イチゴの大福を考案したグループは、貧困問題に着目し、発展途上国の生産者や労働者の生活改善を促す運動「フェアトレード」で仕入れたコーヒーをあんこに練り込み、大人向けの味に仕上げた。リーダーの立木杏衣理(ついきあいり)さん(18)は「見た目がかわいくて、予想を超えた出来栄えに満足」と胸を張った。
形がふぞろいのミカンを加工し、中身の求肥(ぎゅうひ)に混ぜた鮎菓子は、誰でも食べやすい味わいにアレンジした。規格よりも小さい県産サツマイモを使ったパイ菓子も人気を集めた。普段は店頭に並べるために廃棄される県産ダイコンの葉で作ったしおりも配布した。販売会は8日も行われる。
規格外の食材でドライフルーツ
阿木高生、地元農家とSDGs リンゴやトマト…商品化目指す
【2021年10月22日(金) 岐阜新聞 朝刊】
中津川市阿木の阿木高校は、地元の未利用資源を使ったドライフルーツの加工に乗り出した。業務用厨房機器メーカーのネスター(愛知県大府市)から乾燥機の貸与を受け、地元農家とも連携を図って農業所得の向上につながる加工品の開発につなげる。
同校は、地元果樹園の規格外のリンゴやイチゴなどの果物を使い、ジャムに加工している。国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)にも絡め、持続的な農業につながる新商品の開発を目指している。同校が同社に連携を依頼したところ、5~45度の設定温度で低温除湿乾燥できる機器の貸与と技術提供という形で協力を得た。
薄くスライスしたフルーツを乾燥機の中に入れる生徒=中津川市阿木、阿木高校
同社担当者の各務(かくむ)房子さんらが19日に来校し、貸与機器の性能を説明。食品ロスに対する問題意識や健康志向の高まりとともに、ドライフルーツにも注目が集まっていると紹介した。生産科学科の生徒は、機器の性能を知るため、スライスしたリンゴや柿、キウイフルーツのほか、阿木特産営農が持ち寄ったトマトやサツマイモなどを乾燥機に入れた。
今後は加工方法や乾燥時間などを試行錯誤し、地元農家の声も取り入れて商品化を目指す。3年大山偲伸(しのぶ)さんは「いろんなことを試していきたい」と意気込む。
食品ロス配慮スイーツ完成
生ごみ堆肥で作ったサツマイモ活用 イオン各務原 岐阜各務野高生、29日販売
【2022年10月09日(日) 岐阜新聞 朝刊】
地産地消を通してSDGs(持続可能な開発目標)について学んでいる岐阜各務野高校(各務原市鵜沼各務原町)ビジネス科の3年生が7日、29日にイオンモール各務原(同市那加萱場町)で行われる食品ロス関連のイベントで販売する商品を完成させた。
浅井康史シェフ(手前右)と商品開発する生徒=各務原市鵜沼各務原町、岐阜各務野高校
商品開発には同校近くの特定医療法人フェニックスで、フードプロデューサーシェフとして働く浅井康史シェフが協力。使用する食材は環境に配慮したものを選ぼうと、生ごみで作った堆肥をまいた畑でフェニックスが栽培しているサツマイモを使用することを決めていた。
生徒たちは夏休み中にこのサツマイモを使った商品を各自で考え、浅井シェフとの話し合いの結果、「クレームブリュレ」の開発を決定。同校で行われた試食会では、香ばしい香りが食欲をそそる出来栄えに生徒たちは納得の表情を浮かべていた。
今後は10万円の売り上げ目標を達成するための販売単価の決定や宣伝方法を話し合っていくといい、岡本れもんさん(17)は「環境に配慮して作られた野菜から、こんなにおいしいデザートが完成したので多くの人に食べてもらいたい」と話した。