瓶を回収再生 SDGs加速
過去記事日本耐酸壜、サンメッセ、イオン大垣 店内に箱「エコの輪広げたい」
【2022年06月27日(月) 岐阜新聞 朝刊】
ガラス瓶製造の日本耐酸壜工業(大垣市中曽根町)と総合印刷業のサンメッセ(同市久瀬川町)が、ガラス瓶のリサイクル事業「BinLoop(ビンループ)」に取り組んでいる。イオンモール大垣(同市外野)も事業に協力し、7月2日から店内にガラス瓶の回収ボックスを常設することが決まった。ガラス瓶の回収は全国のイオンモールでも珍しいとみられる。消費者の利便性向上と、国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」に貢献する取り組みとして、両社はさらに企業に回収協力を呼びかけている。
企業への設置提案を進めているガラス瓶の回収ボックス=大垣市久瀬川町
日本耐酸壜工業は以前から自社でガラス瓶のリサイクルを推進。さらに回収率を高めようとSDGs活動に熱心なサンメッセが協力してロゴ作成や社内でのボックス設置に取り組み、地域の企業にも協力を呼びかける中、イオンモール大垣が手を上げた。
同店はペットボトルや缶の回収をしており、消費者から瓶の回収要望も出ていた。今回、市民が多く利用する商業施設が回収事業に参画したことで、回収率向上や環境意識の高まりにつながることが期待される。回収した瓶は主に日本耐酸壜工業がリサイクルする。
26日には、日本耐酸壜工業社長の堤健氏、サンメッセ取締役専務執行役員の田中信康氏、イオンモール大垣ゼネラルマネージャーの谷口武志氏が同店でトークイベントを開催。堤氏は「企業が少しずつ汗をかくことで、環境への意識を持つ人が増えてくれれば」、田中氏は「大垣ならではの循環の取り組み。連携の輪をさらに広げたい」、谷口氏は「(同店を)地域のインフラとして消費者に便利に使ってほしい」などと話した。
「BinLoop」について話す(左から)田中信康氏、堤健氏、谷口武志氏=同市外野、イオンモール大垣
近年、高級化粧品の瓶に100%リサイクルガラスが採用されるなど、SDGsの広がりとともに再生可能なガラス瓶の価値が見直されている。